Urban Liberal Arts & Post-Truth Stories for the People

映画『バンコクナイツ』を観る。

「バンコクナイツ」を観てきた。
3時間、全く長く感じなかった。
まず、アメリカを初め全世界的に内向き傾向が顕著になっている中、日本にこれ程まで広い射程で外に向かって力を注げる人間たちがいることを同じ日本人として誇りに思う。しかもその外は全くもってユートピアではない。

その証拠に本作では戦争が大きなテーマとして横たわる。歴史上何度も発生した東南アジアを舞台とした戦争に日本人はどれ程までに近づけるか。欧米人と同じく資本を振りかざしては捩じ伏せてきた傲慢な態度は形を変えて現存する。
ありのままの現状が映画の中にはあった。

日本には夢がないといいながら向かう先の東南アジアはユートピアかもしれない。しかし主人公の男は自覚する。現地の女も対抗する。
その全容が掴めないまま肥大する様々な欲望に迫り、今の東南アジアに横たわるもとのして捉え直したことに本作の真価があったと思う。

主人公の男が戦争の跡のあるディエンビエンフーまでたどり着いてしまう辺りの描写に今のリベラルの滑稽さが強烈に重なったりもしたんだけど、リベラルというのは結局如何に他者を受け入れるかという姿勢なのだから、滑稽ではありつつも正しく他者を愛するあの姿勢は間違ってない。

そういえばこの映画も最後、恋仲である二人が別れるラストだったな。
最近はなんかこういう映画が多い気もする。

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