上野の「フランス人間国宝展」を訪れた。
フランス人間国宝展 http://www.fr-treasures.jp/
プレスリリース http://www.fr-treasures.jp/image/press_release.pdf
僕は、はっきり言ってブルジョア的な世界観を嫌悪するし理解できない傾向がある。
けれど、文化の国,絶対王政の国,カトリック色の濃いヨーロッパの中心国としての彼らの作るオブジェはたしかに人を包み込むような美しさを持っていた。
流線による曲線のフォルム、流麗な趣き、光の反射とともに漂う神秘性。
入念に加工の施されたその表面の繊細な美しさは〈神〉による自然の創造を思わせる。
その技術は〈神〉の模倣だろうか。
そして、表に見せる美しさの裏に充満されたエロス。
芳醇に香る官能。
それこそが、人を支配する魔術か。
つい、忘れがちなのだけれど、オブジェが持つフェチズム。
人は、物に、エロスを感じてしまうという事実。
物神崇拝。
人〈理性〉は物から自由になることはできない。
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