Shinjuku Southern Terrace

2018年秋ドラマ・チェック

今週は新ドラマの主に初回チェックで終わった。『SUITS』『中学聖日記』『文学処女』『獣になれない…』『天』『黄昏流星群』『ブラックスキャンダル』『昭和元禄落語心中』『大恋愛』『僕とシッポと…』『忘却のサチコ』『ドロ刑』『結婚相手は…』『過ちスクランブル』『こんな未来は聞いてない』

どれも今いちぱっとしない。『僕らは奇跡で…』が唯一見たくて見れなかったのでそれに期待。
今のところ『昭和元禄…』『結婚相手は…』『獣になれない…』の順かな。

『文学処女』6話まで


これまでありきたりな設定と退屈なストーリーに落ち着くと見てきたが、6話で一変した。和室に座り背後から抱えるように担当編集の髪をドライヤーで乾かす作家というシーンで漸くタイトルにもある文学が形だけでも意識される。そこから怒涛のように各人物の過去の影とトラウマが連鎖する。作家の過剰な反応、作家と付き合いの長い編集者、主人公の同僚、編集長。同じような痛みや負い目に結ばれて、これまで目立たなかった人物たちにスポットがあたる。物語はここから複雑性を増しそうな予感があり、下田悠子の脚本にも期待。

『中学聖日記』2話まで

オーソドックスな中学校教師と生徒の恋。普遍的なストーリーゆえに今の時代にこのテーマを描くことで見えてくるものがあるという狙いを感じる。いつの時代も意図しない“危うさ”にこそ人は心を動かされるし、それを妬み糾弾し晒し上げる。それによって傷つく人間やそれでも後戻りできない一線をこえる瞬間が訪れるもしれない。婚約者との距離や婚約者の上司の存在、結婚する際の家族同士の難しさなど、核となるテーマ以外にも物語にはしっかり“危うさ”が用意されている印象。
あんなちんちくりんな有村架純が妙に色っぽいのはなぜなのか。

『大恋愛』2話まで


こちらも設定は大いにオーソドックスで、若年性アルツハイマー病で徐々に記憶が失われていく女医と売れない小説家の10年間の恋の話。
台詞にもあったピカレスクでエロティックな展開とは無縁の感動作に仕上がる予感しかしないのは事実だが、安定して見ていられる。初回、この設定において敢えての『脳みそ腐りますよ』という大石静の台詞には驚いたが、積極的な生の実感・エネルギーというところを突き詰め登場人物が一丸となって主人公を支えるという部分、現実に置き換えるとそれくらい大変なんだという事を感じながら見たいと思う。

『僕らは奇跡でできている』初回

橋部敦子オリジナル脚本ということで期待していたが、素晴らしかった。
動物行動学を研究する主人公の大学講師の常識や固定観念にとらわれない考え方や行動をメッセージとして発信する。冒頭、独身の主人公は家政婦の幾つかの忠言に聞く耳をもたない。一見するとコミュニケーション障害にも思える主人公のキャラクターは初回のラストにイソップのウサギと亀の話で回収される。亀はなぜ寝ているウサギを起こさなかったか。ウサギの居眠りは油断だったのか。ここにその答えは描かないが、マイノリティの自分にはすっと受け入れられる結論がそこにあった。生き難い世の中で、それでも王道を進む人間と脇道に逸れる人間がいる。

そこに優劣はなく、そもそも両者は交わることが一切ないというのが脇道に逸れる人間からの回答だろう。王道を進む人間からの回答は言うまでもなく、俺の勝ち。
脇道に逸れる人間の面白さが少しでも伝わる内容になって欲しい。

『獣になれない私たち』初回


ガッキー主演・野木亜紀子脚本という事で既に話題になってる作品。
個人的には野木亜紀子が日テレでは『掟上今日子の備忘録』以来3年ぶりに書くにあたり、チーフP西氏・演出水田氏とガチガチのスタッフで挑んでおり、今や野木亜紀子はドラマの希望なんだなというところ。

まだ初回しか見れてないのだが、『重版出来!』以降のTBSでの野木作品に比べると少し散漫でキャラ設定やストーリーにも工夫がない。
もう少し踏み込んで、職場での論点がずれまくっている人の凶暴さや、自ら負のスパイラルに飛び込んでしまわないとならない原理などの描き方があった気もする。

初回の最後で主人公が街の看板広告を目にして変身を志すブランドが『Metamorphoses』=『変身物語』からも分かるように、タイトルにもある『獣になれない』というのはつまり変身できないということ。初回を見る限り、個人的にはそこに起因するのはどこか他人からの目線・ないはずの弱みを握られいる感覚であり、このテーマをどう昇華していくか。

また、これまで見過ごしてきた事にメスをいれた時の何かが動き出す瞬間の変化に伴う負荷と変化しないままいつまでも一人で抱え込む負荷の対比など、初回はかなり分かりやすく物語の骨格を打ち出していたが、これからどうなっていくのかを楽しみたい。

野木亜紀子に関しては、昨日と来週の2週で初のNHKでのドラマ『フェイクニュース』にも期待してる。今日観れるかな。取り敢えず一旦ここまで。

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