ドラマ『僕らは奇跡でできている』最終回

いいドラマだった。相河一輝というキャラクターを創造し、彼に沢山のことを教えてもらったというか再確認したということだけで満足。脚本家・橋部敦子の最高の仕事だったと思う。

現代的な生き難さというテーマでこの作品を『獣になれない私たち』と比較していた部分は多く、先ほど『獣になれない私たち』の最終回の感想のところで書いたけど『僕らは奇跡でできている』は物語で徹底的に“ない”を否定し続け、最終回では受け手の創造を遥かに超えた“あるかも”(宇宙へ行く)を“やる”と宣言した。

これは明らかに受け手からのあり得“ない”という非難を承知でやっており、作り手としてはそこの“ない”という態度に少しでも疑問を持って欲しいというメッセージだったと思う。そこには『獣になれない私たち』と共通する自分を信じるという命題への直面があり、本作は単に自分の好きなことをやるという提案ではなく好きなことを見つけることこそが奇跡への第一歩だと、そこを自分で納得して動けることこそが重要だということだろう。好き放題していた相河先生も実は最後はしっかり成長している。「水泳とロシア語」は興味がないけど宇宙に行くためにやれるのは水本先生のおかげだと感謝したシーンがそれ。

こうやって“あるかも”を前提に物語が良い方に進むのは偽善的でつまらないと思う人も多いのは分かる。ただ、現実の手に負えなさを改善するヒントとなる向こう見ずな希望の物語は個人的には好きだなと思う。

大河原さんの不在の存在も良かったし、エンドクレジットの毎回特定のところに色がつく意味のある演出も見逃してない。最終回はクレジットまるまる虹のように色が変化していた。とても幸せな物語だった。

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