2018年の終わりに

2018年も残りわずか数時間となった。
以下のエントリーからすでに一年がたった。

2017年12月31日現代中国を描く大河ドラマ 小説『兄弟』/映画『山河ノスタルジア』

2018年は、年初から米朝関係が大きな動きを見せ、2月・3月からは米中間の対立が激化し貿易戦争が開始され、現在では冷戦とも思えるような様相を見せはじめている。現在もカナダにおいてHuawei創業者の娘でHuawei副会長の孟晩舟氏が逮捕され拘束されており、中国においても複数のカナダ人が逮捕され拘束されている。

フランスではイエロー・ベスト集団による革命的ともいえる抗議デモ=騒乱が発生し、マクロン政権は年明けに予定していた燃料税増税を中止した。イエロー・ベスト運動は、アイルランドや台湾にも波及しているという。

また、日本国内でも日産のゴーン代表が逮捕され、フランス・ルノーとの対立姿勢を見せており、ルノー・日産・三菱との同盟関係にも変化が出てきている。

これらはあたかも相互に結びついた問題にもみえる上に、あるいはサイバー戦争や日産コンツェルン創始者・満州重工業開発株式会社総裁の鮎川義介と岸信介との関係なども想起される。

一方で、景況感は行き詰まりを見せはじめ、ビットコインは昨年12月の最高価格から80%下落し、中国を代表するIT企業テンセント株は1月の最高価格から一時47%株価が下落、上海総合指数も年間を通して30%下落、バブル崩壊後最高値を記録した日経平均も20%下落、米国のIT企業の5強FAANG(Facebook、Amazon.com、Apple、Netflix、Google)の成長も頭打ちとなり下落した。

他方で、昨年12月1日に天皇陛下の生前退位が発表されたことから、この一年を通して平成という時代の終わりが感じられた。天皇陛下の退位は2019年4月30日が予定されている。

だが、あるいはと思うことがある。あるいは、平成は恐慌と震災がありながら、それでも小春日和とデモクラシーの季節だといわれる大正に似た時代だったのだろうか。


個人的には、2018年という年は多くの文章を書いた。

そして、現象学的存在論、偶然性(状況)、エンカウンター(邂逅)、共存(共-存在)、アンガージュマン(自由)、弱さとあわれみ、それから東方アジアについて考えた年だった。
これは20歳くらいから10年近く考えてきたことでもあった。ようやく整理され、体系づけられたように思う。

あるいは、経験から「近すぎると、見えなくなったり、傷つけたり、ダメになってしまう。」「俺たちは空っぽだから知らず知らずのうちに人を傷つけてしまうけれど、優しくなれるように努力するしかない。」ということを身を持って学んだ。

以下が、この1年間で書いた文章だ。

2018年01月12日アイデンティティとナショナリズム

2018年01月12日日本語のエクリチュール/パロールと中国語

2018年01月27日西洋コンプレックスとアジア的意識近代/一神教/自由の意味

2018年03月03日哲学賭け愛するということ

2018年03月15日〈ガチャ資本主義ゲーム〉価値とルール

2018年03月18日映画『リバーズ・エッジ』を観る。

2018年03月25日人文の終わり/批判的であることマルクスからスティーブ・ジョブズへ

2018年04月01日2018年のエイプリルフール

2018年04月08日「人生は歩きまわる影法師、あわれな役者」~DNA-偶然性運命論自由~

2018年06月30日小説『サリンジャー的、サルトル的 Like Salinger, Like Sartre』(抜粋)

2018年07月01日草稿ノート 評論『サリンジャー的、サルトル的ー現代日本の文学精神』

2018年07月15日映画『少女邂逅』を観る。

2018年09月21日タイ(バンコク・アユタヤ)を旅する聖なるものと俗なるものの濁流をさまよう

2018年10月25日『東方のラビリンス』

2018年11月02日柄谷行人と村上春樹-デカルト、フッサール、サルトルと構造主義からの批判

2018年11月09日『音楽が終わった、その後で』

2018年11月23日Sounds of the City

2018年12月10日映画『ボヘミアン・ラプソディー』を観る。


最後に、今年、個人的に大きな影響を受け、あるいは考えた「本」「映画」「言葉」を。

「本」

・ジェイ・マキナニー 『Bright Lights, Big City』

・雑誌SWITCH THE NEW LOST GENERATION[あらかじめ失われた世代]

・ベルナール=アンリ・レヴィ『サルトルの世紀』(再読)

・梅木達郎『サルトル―失われた直接性をもとめて』

「映画」

・『台北暮色』(『強尼・凱克』)(台湾)

・『少女邂逅』(日本)

・『きみの鳥はうたえる』(日本)

・『アンダー・ザ・シルバーレイク』(アメリカ)

・『僕らの先にある未来』(『后来的我们』)(中国)

「言葉」

Decade(2008年前後を遡行して)

投稿者プロフィール

CoMA
CoMA
シミュラークルあるいはシュミラークル。ポスト・トゥルース的、何ものでもない何か。

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